元国税調査官 飯田のカウンセリング話 – 事業承継に向けた「磨き上げ」って何?
事業承継に向けた「磨き上げ」って何?
昨日は、生命保険会社の方を講師にした税理士の研修会に参加してきました。
配付資料の中に、中小企業庁発表の「事業承継ガイドライン」の抜粋がありました。
講義の中で、目次の紹介がありました。
第二章は、事業承継に向けた準備の進め方。
二つ目の項目に、【5つのステップ】というのがありました。
【ステップ1】事業承継に向けた準備の必要性の認識。
【ステップ2】経営状況・経営課題等の把握(見える化)。
【ステップ3】事業承継に向けた経営改善(磨き上げ)。
【ステップ4-1】事業承継計画の策定(親族内・従業員承継の場合)。
【ステップ4-2】M&A等のマッチング実施(社外への引き継ぎの場合)。
【ステップ5】事業承継の実行。
と、書かれてました。
ここの部分で講師の方が、一番、力を入れて説明されたのが「磨き上げ」のところでした。
“後継者から見て「この会社を継ぎたい!」と思わせることが、何より大切なんですよ!”
なるほどな~って、思いました。家に帰って、「磨き上げ」について検索してみました。
「事業承継ガイドライン」対応中小企業・小規模事業者向け経営者のための事業承継マニュアル
10年ぶりに改訂されたんですね。
第1章アウトラインの二つ目の項目、“事業承継の構成要素”として
“対話を通じた「想い」の承継”と書かれていました。
やっぱり、まずは対話ありきなんですよ。
でも、もめてる企業多そうです。
事業承継って、結局、親子の問題だったりするんですよね。
つい、感情論になったりします。
そんなとき、産業カウンセラーがお役に立つと思うんです。
先代の方のお話もお聴きし、後を継がれる方のお話もお聴きさせていただく。
全く利害のない人、カウンセラーにひたすら聴いてもらうことで
頭の中が整理できて、実の親子でも素直に対話ができるようになるんです。
現状、経営者の年齢のピークは66歳に達し、多くの企業が5~10年後に、事業承継を迎えるのだそうです。
定期的・継続的にカウンセラーに話をすることで、
コミュニケーションがよくなっていくと思います。
よりよい事業承継に向けて、まずは、対話力を高めるため、
カウンセラーを活用していただければと思っています。
本コラムについて
一般社団法人日本マインドヘルス協会
代表 飯田真弓
国税勤務26年、国家公務員税務職高卒女子第1期生
元国税調査官・産業カウンセラー税理士
『税務署は見ている。』は5万部を超えるベストセラー
元国税調査官の着眼力と産業カウンセラーの傾聴力で
2代目・3代目の経営者の方の他人には言えないお悩みや
会計事務所・税理士法人のヒトに関する問題を解決!
月刊『税務弘報』(中央経済社)に
♪こんなん,聴いてきましたけど~♪
『産業カウンセラー税理士飯田真弓の傾聴インタビュー』
を連載中の飯田が日々の出来事を通して気づいたことがらを
【税務署は見ている。】番外編
としてお届けしています。